
この記事では、中国ECサイトの種類と出店方法について紹介します。
中国は距離的にも近く世界で1番人口が多い国であるため、多くの企業が中国マーケットを魅力的に思っているのではないでしょうか。
しかし、同時に政府の規制が厳しく進出が難しい国としても知られています。そんな中、越境ECは現地に進出する必要がなく比較的低リスクで自社の商品を現地に販売することができます。
ECの種類も説明していますので、自社に合ったECを比較することができます。
Contents
中国のECサイトランキングTOP5

まずは中国で人気のECサイトを一度確認しておきましょう。経済産業省が発表しているデータによると、以下のような順位となっています。
参考:経産省:平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備
1位:天猫(Tmall)
まず中国で最も影響力があるECサイトは、アリババ参加のTmallです。プラットフォームシェアは52.5%となっており、その他のECサイトを大きく突き放す結果となっています。
取引額にして30兆円を超えるとされており、日本のBtoC-ECが10兆円に満たない額になっていますから、Tmallだけで日本全体の取引の3倍もの額が動いているということになります。
2位:京東(JD.com)
2番手についたのはJD.comで、こちらも31.3%と大きなシェアを獲得しています。全体の8割をTmallとJD.comが占めているほど、中国のECサイト市場はシェアが決定的なものになっている様子が伺えます。
3位:唯品会(vip.com)
3位はvip.comですが、シェア率は2位から大きく離れての5.7%となります。女性ユーザーをターゲットとしたECサイトで、フェイク品のない本物の商品だけを取り扱う信頼性が大きく注目されています。
4位:蘇寧易購(Suning)
4位はSuningです。シェア率は3.7%で、日本でもあまり耳にしたことがないという人も多いかもしれませんが、元々は中国の大手家電量販店で、日本のラオックスを買収したことでも知られています。
5位:国美在線(Gome)
こちらもSuning同様、中国の大手家電量販店が母体です。シェア率は1.2%ですが、中国全土160都市に店舗を展開し、日本のビックカメラとも提携を結ぶ、巨大小売店舗のECサイトとなっています。
中国ECサイトの種類

続いては中国ECサイトの種類についてです。ECサイトとは一言で言ってもいくつかのライプニ分けることができ、それぞれで異なる特徴を持ち合わせています。
・その種類に当てはまる具体的なサイト名
・ECサイトにおすすめの業界・お店のタイプ
統合型
1つ目は統合型ECサイトです。ECで取引される商品には様々なカテゴリが挙げられますが、統合型サイトはあらゆるカテゴリの商品を一挙に扱うことが特徴です。衣料品やコスメ、家電製品など、そのサイトを訪問するだけであらゆる購買ニーズを満たすことができます。
日本でいうAmazonや楽天のような存在ですが、中国ではTmallやJD.comがその代表例としてあげられます。この2つのサイトは中国ECのシェアの8割以上を占めていますが、その理由は統合型ECサイトとして、あらゆる商品を取り扱っているためです。
垂直型
続いては垂直型ECサイトです。統合型に比べて近年注目されているのがこちらの垂直型サイトで、決まったカテゴリーの商品やテーマに沿ったもののみを販売するという、専門性の高さを最大の長所としています。
例えばvip.comは女性向け商品に特化したECサイトを展開しており、コスメやアパレルなど、あらゆる商品が女性向けに取り揃えられています。
統合型ECサイトで風呂敷を広げて商品を販売するのではなく、各企業がジャンルごとに特化したECサイトを別々に展開し、専門性の高さで集客しているのが現在のECサイトに見られるトレンドと言われています。
直営型
3つ目が直営型です。直営型サイトはその名の通りメーカーが直接ECサイトを通じて販売するタイプのECプラットフォームで、間違いなく正規品を手に入れられるということで信頼性の高さで注目されるECサイトです。
ファーウェイ製品の品揃えが豊富なHuawei Mallは、まさに直営型ECサイトの代表格と言えるでしょう。
中国のECサイトに出店してできること

次に、中国のECサイトへ出品することで日本のメーカーや卸業者が得られるメリットも見ておきましょう。
中国本土に出店しなくても、自社商品を販売することができる
1つ目は、直接中国に店舗を置かずとも、すでに大きなシェアを有している上記のようなECサイトを利用することで、出店のコストを大幅に削減することができるという点です。
中国本土への出店は現地法人を建てるなどハードルが高く、短期間かつ気軽に行える施策ではありません。ECサイトに出品するだけであれば通常の卸売と変わらない手続きで出品をすすめられるため、多くの企業が導入を検討している方法です。
自社で進出するよりコスト・リスクが低い
自社での直接進出を回避すれば、出店にかかるコストを削減できるだけでなく、仮に思っていたほどの売り上げが記録できなかった場合のリスクも小さくできるのはポイントです。
出品だけであれば商品を引き上げるだけで良いため、非常に手続きは簡単です。
幅広いターゲットにアプローチできる
ECサイトの魅力は、やはり幅広い層にアプローチできるところです。垂直型のように特定のターゲットに直接アプローチするのはもちろん有効ですが、中国のマーケットがまだ読めておらず、様々な層を試してみたいという場合には、統合型ECへ出品すればその可能性を探っていくことができます。
中国ECサイトへの出店方法

最後に、中国のECサイトに出品する方法もまとめておきます。
越境ECサイトを活用
中国には海外からの出品者向けのECサイトも展開されており、ここを利用することで日本からでも中国市場へ販売を行うことができます。
TMall GlobalやJD Worldwideなどは、中国法人を通さずとも直接出品できるためお手軽です。
中国企業に卸売り
中国の通常のBtoCサイトで販売するためには中国法人を通す必要があるため、現地で小売事業を展開する企業に卸売りをするという方法も考えられます。
こちらもコネクションさえつながれば通常の国際卸売りとして展開していくことができるため、法人登録などの手間はかかりません。
まとめ
中国のEC市場は世界最大級の規模を誇り、日本とは比べ物にならない数の消費者が存在しています。
うまく中国市場のニーズを見抜き、現地で出品することができれば、消費が減退する国内市場の影響に左右されず売り上げを伸ばしていくことができるでしょう。
海外向けのマーケティングでお悩みはありませんか?
Globalizeを運営する株式会社LIFE PEPPERでは、細かい施策や改善だけでなく、戦略設計から実行を含めた「ビジネスの成果」に繋がる海外向けのマーケティングをご提案します。
海外向けのマーケティングでお困りの方はこちら