

今、ライブコマースが有効なマーケティングの手段となっています。
しかし、ライブコマースという言葉は聞いたことがあっても、具体的には何をするのかよく分かっていない人もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事ではライブコマースをやるメリットやデメリット、実際にライブコマースをする方法を紹介します。
中国向けのマーケティングをしようとしている人は参考にしてみてください。
Contents
ライブコマースとは?

ライブコマースとは中国で始まったライブ配信で行うEコマースで、中国を中心に商品を販売する利用者が増えています。
テレビショッピングに似ており、視聴者はライブ動画を見て商品を購入するか検討することが可能です。
出品者や販売者に視聴者がリアルタイムで質問やコメントをすることができるのが大きな特徴でしょう。
従来のテレビショッピングもライブ動画なのですが、視聴者から質問やコメントをすることができませんでした。
しかし、ライブコマースでは両方向からコンタクトをとることができるので、よりライブ感を出すことが可能です。
中国を対象にマーケティングをするのであれば、ライブコマースは避けては通れないでしょう。
ライブコマースの3 つのメリット
ライブコマースを利用することで得られるメリットが3つあります。
- ニーズをリアルタイムで知ることができる
- 消費者の理解を得られる
- 多ジャンルで導入できる
ライブコマースならではのメリットなので、もし導入しようか迷っている人は、これから紹介するメリットを参考に決めましょう。
1.ニーズをリアルタイムで知ることができる
ライブコマースの大きなメリットは、リアルタイムで消費者の反応を見ることができる点です。
従来のEコマースでは、消費者に対して商品情報など一方的な発信しかできませんでした。
商品の販売数や口コミでしか商品を評価できなかったので、消費者の本当のニーズに対応できているか判別が難しい状況だったのです。
しかし、リアルタイムで消費者とやり取りが可能なライブコマースでは、商品紹介のときに消費者からのコメントを見ることで、本当のニーズに対応できているのか分かるようになりました。
例えば、男性用のジャケットを紹介したライブ配信で、M以上のサイズしか用意していなかったとします。
そのとき、あるユーザーから「彼女とペアルックのものを探していたから、もうワンサイズ小さいものがあったら購入したのに・・・。」というコメントがあったら、そこでチャンスロスをしていることに気づきますよね。
男性用の服として作ったからMサイズ以上で良いだろうと生産した商品が、もしかしたらSサイズから作っていれば、もっと売れていた可能性があります。
男性用の服を好んで着る女性も多いという発想があったり、ターゲットの年齢層を少しでも下げたりしていれば、Sサイズまで生産しようとなっていたかもしれませんよね。
企業は過去のデータや業界の常識で商品を企画する癖がついているので、消費者の本当のニーズに対応できていない場合が多いです。
そのようなチャンスロスを防ぐためにも、ライブコマースはニーズ把握の有効な手段と言えるでしょう。
2.消費者の理解を得られる
ライブコマースでは消費者の質問に対して答えることができるので、消費者に納得して購入してもらえるのが大きなメリットでしょう。
一方通行の販売では、商品に対して疑問を抱きながら購入することもあれば、過度な期待を込めて購入する場合もあります。
そうしたときに起こりやすいのは、消費者からのクレームです。
消費者の期待値よりも商品の性能が低い場合、企業のイメージ損失に繋がる可能性があります。
消費者に商品を正確に理解してもらうには、リアルタイムで消費者の質問やコメントに答えることが最も有効でしょう。
ライブコマースは、企業が提示した商品情報と消費者の商品への理解度のギャップを抑えるのにおすすめです。
3.多ジャンルで導入できる
食品や服、雑貨、サービス商材などあらゆるジャンルで導入できるのがライブコマースの強みです。
特に情報商材などのサービス商材を扱えるのが特徴で、商品を紹介する人のトークスキルによって、魅力を増幅させることができます。
また、消費者向けだけでなく企業向けにライブコマースを行うことも有効でしょう。
商品を仕入れて欲しい企業に対して、商品紹介の場として利用することができるのです。
仕入れ業者も商品開発会社に対して直接コンタクトすることができるので、双方にメリットがあります。
商品のアピールの場として重要なポジションになることは予想されますので、今後いかにライブコマースを生かせるかが業績アップのカギになるでしょう。

ライブコマースの3つのデメリット
ライブコマースのメリットは非常に魅力的ですが、気をつけなければならないこともあります。
紹介するライブコマースのデメリットは以下の3つです。
- インフルエンサーに当たりはずれがある
- インフルエンサーに頼っても必ずしも売れるとは限らない
- 商品を正確に伝えるスキルが必要
それでは、それぞれのデメリットを解説します。
1.インフルエンサーに当たりはずれがある
ライブコマースは、商品を伝える人の影響力がなければ効果が薄いのが大きなデメリットです。
SNS上で大きな影響力を持つ人をインフルエンサーと呼び、爆発的に商品を売りたいのであれば、インフルエンサーと提携するのが有効でしょう。
しかし、インフルエンサーにも当たりはずれがあります。
SNSで影響力があるということは、今は人気でも将来炎上する可能性もあるのです。
商品イメージを損なわないように、どのインフルエンサーを選ぶかがライブコマースを成功させるために重要でしょう。
2.インフルエンサーに頼っても必ずしも売れるとは限らない
ライブコマースでインフルエンサーに協力してもらっても、必ずしも商品が売れるとは限りません。
インフルエンサーにもイメージがあり、上手く商品とかみ合わなければ商品の魅力が減少します。
インフルエンサー頼りになるのではなく、しっかりターゲットを絞って戦略を立てましょう。
3.商品を正確に伝えるスキルが必要
インフルエンサーに限らず、商品を紹介する人の能力次第で、商品の売れ行きが変わります。
せっかく消費者とコンタクトをとることができるのに、コメントのリアクションが上手くできなかったり、商品の魅力を伝えるトーク力がなかったりしたら、優れた製品であっても爆発的に売れないでしょう。
商品を紹介する人によって、商品の売れ行きが左右されるのはネックかもしれません。
中国ライブコマースの始め方

実際に中国のライブコマースで、動画配信できるまでの流れを紹介します。
これから紹介するのは、中国版Amazonと言われているほどユーザー数の多い淘宝網(タオバオ)の始め方です。
淘宝網でライブコマースを始めるには、一定の条件をクリアする必要があります。
まずはアリペイのアカウントを通して本人確認を行い、地道に商品紹介動画などのコンテンツをコンスタントに投稿しましょう。
ライブコマースの権限が与えられるためには、最低でもコンテンツを5つ以上配信し、100人以上のフォロワーや20点以上のコンテンツ品質ポイントを保有していなければなりません。
また、阿里巴巴(アリババ)グループ傘下のインターネット広告取引プラットホームである、アリママに登録し決算権益を取得したり、獲得マージンや報酬を公開したりすることが必要です。
審査では投稿者の市場を見極める力やトーク力、コミュニティ形成能力がチェックされるので、高品質の動画コンテンツを継続して作れるかが審査通過のポイントでしょう。
一次審査を通過し、その後動画コンテンツを投稿して、動画コンテンツ規範に沿っていれば、ライブコマースの権限が付与されます。
ライブコマースは集客力が求められるので、まずは地道に動画コンテンツのファンを作るところから始めましょう。
まとめ
ライブコマースは中国のマーケティングには必須のジャンルになってきています。
確かにインフルエンサーによって成果が影響されますが、それ以上に企業や商品のイメージアップに有効ですので、利用しない手はないでしょう。
ただし、すぐにライブコマースができるわけではないので、地道に高品質な動画コンテンツを作成するところから始めなければなりません。
コツコツと継続することができれば自ずと成果は出てくるので、しっかり戦略を練って取り組みましょう。
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