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Tmall Globalが中国で大きなシェアを獲得している理由

広大な土地と膨大な人口を有する中国において、小売事業を支えているのがECサイトです。

オンラインショッピングが普及したことで、中国では多くの商品がECを通じてやり取りされ、もはや買い物といえばECと言えるほど多くの人に利用されています。

中国のECサイトにおいて、大きな存在感を示しているのがTmall Global(現Tmall)です。 数あるECサイトから、Tmall Globalが中国で選ばれる理由はなぜなのか、どのようにTmallを運用していけば良いのかについて見ていきます。

天猫国際(Tmall Global)とは

現在は天猫(Tmall)という名前で運営されているこのECサイトは、アリババグループが運営する中国最大のECサイトです。

中国最大規模のECサイト

ECサイトにもいくつか種類があり、アリババグループはTmallの他にもタオバオ(淘宝)というECサイトを運営していますが、この二つは明確な差別化がなされています。

タオバオは消費者間の取引、いわゆるCtoC取引を仲介するためのECサイトとなっており、自由な取引が行われています。一方のTmallはBtoCでの取引、つまり業者が消費者に販売するという典型的なタイプの取引を行う場として機能しており、多くの中国人ユーザーが買い物に勤しんでいます。

アリババグループが有するECサイトというだけあり、Tmallのシェアは巨大です。中国のBtoC向けECサイトにおける57.7%のシェアをTmallが有しているとされ、その取引額は48.5兆円を上回ります。

日本のECサイトの総取引額を合算しても16.5兆円程度にしかならないところを、Tmallだけで3倍ほどの額を取引していると考えると、その規模の大きさがわかるのではないのでしょうか。

参考:Neri Marketing「中国EC市場を牽引する天猫(Tmall)とは?読み方や特徴をご紹介」

取扱商品数も膨大

そんな巨大市場を形成するTmallだけあり、取り扱われている商品の数は膨大です。Tmallでは実態の不明な事業者や個人業者は基本的に出店が行えないようになっており、取り扱われている商品の多くは、正規の事業者によって出品されています。

国内外を問わず、世界中から事業者が参入していることで、Tmallへ行けば買えないものはないとも思えてしまうほどの商品点数を誇ります。日本からも多くの事業者が参入しており、今や中国本土にいいてもポピュラーな日本製品であればTmall経由で購入できるケースも少なくありません。

一時期、中国人観光客の爆買いが日本でも話題となりましたが、このように日本からの事業者も中国のECサイトに参入するようになったことで、小売消費はオンラインで完結するようになったため、今では爆買いも以前ほど目に見えて行われることは少なくなりました。

中国人がTmallを利用する理由

次に、数あるECサイトの中で、中国のユーザーがTmallを好んで使う理由について見ていきましょう。

信頼性の高さ

一つは、中国のユーザーからTmallが絶大な信頼を集めていることが挙げられます。

中国には人口の数だけ小売需要もあるものですが、市場に流通しているものの多くは粗悪品で、できることなら購入は避けたいものも多いのです。実店舗だけでなくオンラインショッピングでもそれは例外ではなく、タオバオのように個人でも気軽に出品できるオンラインショップの場合、粗悪品や偽物が安易に取引されやすいのです。

一方、Tmallは正規の事業者を通じた正規品のみが取引される場となっているため、確実に質の高い商品を購入することができます。フェイク品などをつかまされてしまうリスクもないため、気持ちを穏やかにして買い物を楽しめるのもTmallのメリットです。

出品に関して審査があるのは出品者にとっては少しハードルを覚えるところではあるものの、それゆえに多くの消費者がTmallに集まり、積極的に購入しているとも言えます。また、正規品や質の高い商品を購入したいという中流階級が多く誕生していることも、Tmall発展の要因として考えられます。

越境ECに対応

また、Tmallは海外の事業者の参入にも積極的に受け入れを拡大しています。欧米の製品などはこれまで中国では手に入りにくい高級品でしたが、Tmallを経由して正規品を正規の価格で安全に購入することができるため、多くの消費者がこぞって利用しています。

海外製品の中でも、特に美容や健康食品、ベビー関連の商品が人気となっており、安全なものを買いたいミドルクラスの人たちに人気です。

海外旅行へ積極的に出かけているとは言え、やはり国内で購入できれば便利なことに違いはありません。地元で気軽に良い商品を手に入れられる環境を可能にしているのがTmallなのです。

Tmall参入の前に見ておきたいこと

Tmallへの進出を検討している人もいるかもしれませんが、以下の点にも注目して参入を検討すると良いでしょう。

日本からの出品も盛ん

Tmallには多くの海外事業者が出品を行なっており、日本からの出品者も例外ではありません。民間企業はもちろんのこと、目立った事例としては京都府が出品を行なっていることが話題になりました。

参考:ネットショップ担当者フォーラム「京都府も中国ECに参入、大手モール『天猫(Tmall)』などで伝統工芸品を販売」

インテリアや美容用品、和雑貨や服飾など、京都発の商品を100品目が、11社から提供される形で販売しました。

日本製品は確かに中国では人気の商品ですが、Tmallが定着したことで、中国でもただ日本製だからといってなんでも買うほどの需要は後退しているとも考えられます。

日本ブランドを生かしつつも、他者との差異をうまく強調していくことが重要になるでしょう。

一方でTmallを脱退する企業も

一方、Tmallに見切りをつけ、出品者から脱退する企業も登場しています。韓国のロッテは2年間の出店ののち、脱退を表明しています。

参考:ネットショップ担当者フォーラム「中国向けECはすでにレッドオーシャン? 韓国ロッテのTmall撤退から見える進出企業の課題」

前述のように、Tmallはすでにグローバルな観点から見れば非常にインターナショナルな企業間競争が進んでおり、その淘汰に遭遇する、あるいは予見してTmallからの脱退を表明する企業も増えてきているのです。

中国市場にも多くの商品が流入したことで、今後参入障壁はどんどんと高くなっていくことが考えられます。

おわりに

中国は将来有望な市場として、世界から注目を集めていますが、同時にTmallのようなサービスが充実したことで、企業間の国際競争も熾烈になりつつあります。

日本の商品の需要は依然として高いという事実はあるものの、ただ日本というブランドだけで売れるというケースは稀になってきているということは頭に入れておきましょう。

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