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多言語サイトの作り方|成功する6つの秘訣

海外マーケティングを行いたい企業にとって、多言語サイトを制作することは必要不可欠なものとなっています。ただ、いきなり多言語サイトを作ろうとしても、どのように制作すれば良いか分からないですよね。

そこでこの記事では、多言語サイトを制作する上でのポイントやデザイン例、SEO対策について解説します。

多言語サイトが必要な理由

観光庁の「訪日外客数統計データ」によると、2018年の訪日外客数は約3,119万人で、前年に比べ、8.7%の伸び率となっています。今年も伸び率は増えているため、インバウンド需要はこれからますます増えていくことでしょう。

■参考
日本政府観光局 訪日外客統計
https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/data_info_listing/index.html

一方で、観光庁の「旅行・観光消費動向調査」によれば、2018年の日本人国内旅行消費額は前年に比べて3%減、日本人の国内旅行者数も前年比13.2%減となっています。これからさらに日本の人口は減少していくことを考えると、国内における旅行・観光関連業のターゲットとして外国人はさらに重要となります。インバウンドの観光客の需要に応えられるよう、多言語サイトに踏み切っていない同業他社よりも先んじて、多言語サイトを早めに導入することをおすすめします。

■参考
観光庁 旅行・観光消費動向調査 
https://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/shouhidoukou.html

多言語サイトの一番の目的はインバウンド向けに情報を提供することですが、機械翻訳を使って多言語サイトを作ると精度が低く間違った情報が伝わってしまう可能性があります。

日本では知名度のあるサービスや会社であったとしても、海外進出していない場合、存在自体を知られていない場合もあります。そのため間違った翻訳を掲載すると、その会社やサービスの質もその程度に質が低いと思われる可能性も出てきます。特に中国の場合、本格的に進出していないとニセモノが作られてブランドイメージが下がることもあるのです。そのため、正しい情報を多言語サイトで発信することが重要になります。

多言語サイト制作時に注意したい6つのポイント

①国ごとに最適化

多言語サイトを制作する際に、日本版Webサイトの内容をそのまま翻訳する必要はありません。その国に応じて最適化をはかることが重要です。

②翻訳する言語を選択

また、訪れる外国人の国籍や人数の傾向から翻訳する言語を取捨選択することも必要です。例えば外国人に人気の城崎温泉の場合、個人旅行者が多い傾向にあるため、団体ツアーで訪れる割合が高い中国語のWebサイトはなく、英語・繁体字(台湾や香港で使用)・韓国語版のみになっています。

③機械翻訳は使わない

翻訳にかける予算によって翻訳方法を選ぶ必要があります。機械翻訳は手軽にできる一方で、間違った訳になる可能性があります。

また、機械翻訳を使って翻訳し、間違った訳になってしまうと、内容がよくわからなくなり結果として検索エンジンを使って検索した場合、上位に表示されなくなる可能性があります。以上を踏まえると、機械翻訳による翻訳はなるべく避けた方が良いでしょう。

もし機械翻訳を使う場合は主語を必ず入れて翻訳しましょう。そうしないと、「あなた」のつもりで「わたし」と翻訳されてしまうこともあり意味が通じなくなるおそれもあります。また、翻訳しやすい日本語をあらかじめ使うことや、まず日本語から他言語に翻訳し、再度日本語に翻訳して意味が通じるかをチェックすることも重要でしょう。

翻訳に関しては、翻訳会社に依頼する以外に、Gengoなどのクラウドソーシングで依頼する方法もあります。翻訳が完了したら日本在住の外国人と現地の外国人とでダブルチェックをすると良いでしょう。

④表記や内容も国ごとに付ける

また、表記や内容もそれぞれの国に合わせて最適化することも重要です。例えば中国では、社名やサービス名が英語やカタカナだったとしても、サイゼリヤを萨莉亚、ルイヴィトンを路易威登、というように漢字を使った名称に変えたほうがより浸透しやすくなります。英語を知らない人も多いためです。

特に中国語の社名は、昔(唐の時代 など)の詩人の 漢詩 などからつけられることも多く、中国語のブランド名が文化や価値観にあっていないと、受け入れられないケースもあります。日本では普通 の漢字でも、中国では変な意味 を表す漢字もあるので、注意 が必要です。台湾や香港で使われる繁体字とは、漢字の意味が違うこともあります。

⑤デザインもローカライズさせる

国ごとにデザインの好みは 異なるため、多言語サイトを制作する際にはローカライ ズさせることが重要になります。

例えば、中国は赤、金、銀が人気の色で、 黒は不人気です。そのため、黒は使わずにデザインするほうが良いでしょう。欧米では、日本のようにトップ画面 に文字情報を入れる国は少なく、シンプルな作りのWebサイトが多くなっています。ブラウザーはGoogle ChromeとFirefoxを使う国が多く、Internet Explorerは日本では高いシェアを誇っていますが、外国では利用者が減っているのでGoogle ChromeとFirefoxに合わせてデザインすると良いでしょう。

⑥サイトの切り替えはページの上部に

多言語サイトの切り替えは、ユーザーが選択できる設定にしましょう。トップページの上部など、スクロールせずに見られる位置に切り替えボタンを置いた方が、どこで言語の切り替えを行うかユーザーが悩まずに済むので親切です。

切り替えボタンは、国旗だけでなく、「English」など文字を併記したほうが良いでしょう。例えば、カナダのように英語とフランス語が公用語の場合、どの言語が表示されるのか国旗だけではわかりにくいからです。ローカライズしたサイトを作成する場合、FreelancerやUpwork など海外のクラウドソーシングで現地の方にサイトを作ってもらうのも1つの手です。
または、Workshiftなど日本在住の外国人専用クラウドソーシングを使うのも良いかもしれません。

ドメインやサーバーはどうすれば良い?

ドメインには、国別コードトップレベルドメイン名(ccTLD)とgTLDがあります。ccTLDは、日本の「.jp」など、その国独自のドメインです。このドメインを使うと、その国のWebサイトで上位に表示されます。

gTLDは、「.com」や「.net」など全世界で使われるドメインで、SEO上は不利になりますが、作成する手間はccTLDよりもかかりません。gTLDの場合、サブドメイン(de.○○.com)やサブディレクトリ(○○.com/de)を 設定することで、海外のWebサイトと分けることができます。サブドメインの利点は、複数の場所にサーバーを持つことができること。サブディレクトリの利点 は、データ管理がしやすいので、会社の規模が小さくても作りやすいこと、などが挙げられます。

中国版のサイトを作る場合

中国版のWebサイトを作る場合は、中国国内にサーバーを置いた ほうが良いでしょう。VPNではデータが表示されないケースもあるからです。中国でSEO対策を行う場合は、中国工信部へのWEBサイト登録申請や百度(バイドゥ)へのサイトインデックス依頼も必要になります。

その他の国のサイトを作る場合

サーバーの距離が近いと表示までにあまり時間がかからないため、中国に限らず他の国でもなるべくその国内にサーバーを置いたほうが良いでしょう。

または、翻訳を一部分にして、データ量を軽くすることで繋がりやすくすることも可能です。複数の国で使えるサーバーとしては、Microsoft Azureやアマゾンウェブサービス(AWS)などがあります。

海外webサイトでのSEO対策

海外SEO対策の一つには、1つのページには1つの言語しか使わないことが挙げられます。重複したコンテンツがあると検索エンジンの評価が下がる可能性が高いため、対象国が違う場合でも内容がかぶる場合、1本に絞るなどの調整が必要です。例えば、アメリカ 、イギリス、 オーストラリア向けの情報を、英語版Webサイトとして1つにまとめるなどの方法があります。

また、先ほどもお話ししましたが、なるべく機械翻訳は使わないこと、そして、現地でよく使用されるキーワードを取り入れることも重要です。機械翻訳によって間違った訳がなされたコンテンツは内容の意味が通らないことから、Google によって低評価 を下される原因となります。

また、ユーザーからも支持されないので検索上位に表示されない可能性が高まります。以上のことから、機械翻訳は避けたほうが良いでしょう。次に、現地でよく使用されているキーワードを取り入れることの重要性についても同様で、各国のトレンドワードを取り込むことでコンテンツ自体の質があがります。ただ翻訳したページと比較しても、現地でよく使われる言葉のほうが検索されやすいため、SEOの観点からもメリットが大きいのです。

多言語サイトのデザイン例

ここでは、海外対応しているWebサイトをいくつかご紹介 し、国ごとの違いをチェ ックしていきたいと思います。

日本政府観光局(JNTO)

日本政府観光局のWebサイトでは、日本語を含め、26種類 の言語・地域 を選択することが可能です。特に日本への観光客が多い中国・台湾・香港は、http://www.〜.cn/や、https://www.〜.tw/、https://www.〜.hk/というURLになっています。中国版は、初めて日本に来る観光客も多いため、トップペ ージには日本の定番観光スポットの写真を掲載。写真のサイズが大きめに表示されています。

リピーターの多い台湾のWebサイトでは季節のイベントなど、少しディープな写真や文章を掲載しています。台湾よりは少ないものの、同じく日本へのリピーターが多い香港のWebサイト。台湾版と似ていますが、雪を使った写真が多めで、写真の上に書かれた文章が台湾版よりも長めなのが特徴です。中国では黒い色は人気がないのですが、台湾版や香港版では、赤色とのコントラストで、効果的に使用されています。

日本政府観光局のWebサイトは、ほとんどの言語でドメイン分けされているのですが、アメリカはhttps://us.〜/というサブドメイン、インドはhttps://www.〜/in/というURLで、グローバルサイト(https://www.〜/)のサブディレクトリとなっています。

■参考
日本政府観光局(JNTO)
https://www.jnto.go.jp/

キヤノンー中国版Webサイト

キヤノンは、中国では「佳能」(ジャーノン)という社名で呼ばれています。日本では正統派なイメージが強いキヤノンですが、2009年に放送されたストリートダンス風のコマーシャルが動画サイト上でたくさんパロディ化されたことから、親しみやすいイメージがつきました。そのためか中国版のトップページでは、少しコメディチックな画面も表示されるようになっています。

台湾版では、タブには中国名の「佳能」が  書かれていますが、トップページには書かれていません。また、中国版よりも漢字の使用率が低く、商品名などを英語で表示するケースが多いです。台湾版Webサイトのアドレスはhttps://tw.〜/で、日本版(https://〜.jp/)のサブドメインになっています。

■参考
キヤノン中国版Webサイト 
https://www.canon.com.cn/

日本ペイント

中国国内で住宅内塗装メーカーとしてシェア1位を誇る日本ペイント。中国では「立邦塗料」という社名で呼ばれています。日本名とはかけ離れた名前なので、一見すると、日本の会社のWebサイトとはわかりにくくなっていますが、URLにnipponpaintという文字が含まれています。中国版Webサイトのアドレスは http://www.nipponpaint.com.cn/ で、日本版のWebサイトよりも高級感のあるイメージを売りにしているようです。

逆に、台湾版Webサイトは「星の王子さま」缶やコメディタッチの画像をトップ画面に表示して、親しみやすいイメージを表現しています。

■参考
日本ペイント中国版Webサイト 
http://www.nipponpaint.com.cn/
日本ペイント台湾版Webサイト 
http://www.nippon-paint.com.tw/

まとめ

これから東京オリンピックに向けてますます増えつつある訪日外国人。しかしそもそも、ある観光地やスポットに関する情報を探すことができなければ、その場所を外国人が訪れようというきっかけも生まれません。

そのためには多言語でサイトを作り、その場所を知ってもらうことが重要です。もし予算的に多言語サイトを作ることが難しいようでしたら、銀山温泉のWebサイトのように、英語で情報が書かれたJapan-guide.comにリンクを貼るなど、訪日外国人がそのスポットについて理解できるような手助けをすることも重要となるでしょう。

■参考
銀山温泉 公式サイト 
http://www.ginzanonsen.jp/index.html

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