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IR(統合型リゾート)が日本で注目を集めている理由とは

日本は各地に観光名所を備える観光大国であるとも言えますが、今世界的に注目を集めているのがIR、いわゆる統合型リゾートの誘致と発展です。

統合型リゾートというのは、商業施設やホテル、劇場、アミューズメントパーク、温泉などが全て1つの敷地に詰め込まれた、文字通りあらゆるリゾートを楽しむことができる施設です。

近年ではここにカジノを併設するかどうかが大きな議論を呼んでいましたが、その是非も含めて日本の新しい観光施設のあり方をめぐる動きが進みつつあります。

今回はそんなIRについての概要や、その重要性などについてご紹介していきます。

IRとは

IRはIntegrated Resortの略称で、主に訪日外国人観光客の需要を見越した誘致のプロジェクトが進んでいます。

複合的なリゾート施設

その名の通り、IRはあらゆるリゾートを一箇所に詰め込まれており、そこに滞在するだけでバカンスが成立するという、まさに夢のような体験を提供することが大きな魅力です。

日本は各地に観光名所があるので、それを巡る楽しさがある一方、その移動を手間と感じてしまう人も少なくありません。

特にリゾートとして羽を休めに来ている人にとってはできる限り手間暇をかけることを避けようとするため、複合型リゾートのような合理的な施設が求められるのです。

東京はあらゆる日本のモノやサービスが詰まっていると紹介されることもありますが、この需要もまた一種のIR的な位置付けであるともいえるでしょう。

有名な海外のIRの事例としてはラスベガスやマカオなどが挙げられます。その場所に滞在するだけで贅沢な時間を過ごすことができるという魅力は、まさに複合リゾートの賜物いうことができるでしょう。

カジノの併設で注目を集める

そして上述のようなIRに欠かせなくなっているのが、カジノの存在です。いわゆるギャンブルの場ですが、政府や民間の企業がしっかりと賭け事で取引されるお金を管理することで、IRの大きな収益源となるとともに、税収にも恩恵を与えることが期待されています。

日本でもIR誘致を巡ってカジノの是非が激しく議論されましたが、むしろ日本ではIR=カジノというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

これは半分正解なところもあります。IRはカジノを含めた複合施設であるため、カジノ以外にも多くのリゾート施設を堪能することができます。

一方、ラスベガスやマカオといった例からもわかるように、既存のIRはカジノから得られる収益にかなり依存してしまっている節もあるため、IRは事実上のギャンブルのための施設となっていることも見過ごせません。

カジノ解禁をめぐる論争

こういった先例もあり、日本では「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」、通称「IR推進法」の整備を巡った論争がありました。

大いに議論された「IR推進法」

IR推進法は、これまで日本で禁じられてきたギャンブルを、IRのカジノ併設を例外的に合法とするものです。

ギャンブルに対して強い反発が日本で根強いのは、そもそも「遊戯」扱いされているパチンコ・スロットといった事実上のギャンブルが日本では非常に身近に存在し、実際にギャンブル依存症患者の数も多いことから、カジノもまた依存症患者を増加させてしまうのではという懸念があったためです。

しかしながらパチンコ店の数も近年は減少傾向にあり、2016年のIR推進法の成立によって依存性の高い遊戯が積極的に規制されていったことから、これらの懸念を解消しつつ、政府公認のカジノを併設したIRの登場もまもなくという段階に入って行きました。

カジノ解禁で懸念されること

まだIRが完成していないために正確なことはわかりませんが、カジノが登場することによって懸念されている悪影響については、いくつか挙げられます。

1つは犯罪組織の関与です。カジノを通じたマネーロンダリングなどは海外でも確認されており、すでに対策は何度も取られてきたものの、確実にこれらのリスクを排除することは難しいとされているのが現状です。

もう1つが韓国や近隣諸国のカジノ客の減少です。特に韓国は隣接する国でもあるため日本のIRについては客足の減退の懸念が強まっています。

投資家達もこのIR推進法成立以降、韓国のカジノ関連からは離れつつあり、株価にも大きく影響を与えています。逆を言えば、今後日本のアミューズメント関連の企業に流れていくこともあるでしょう。

参考:中央日報「韓国カジノ関連株、日本のカジノ解禁法案推進で下落」
https://japanese.joins.com/JArticle/223229

なぜIRが重要なのか

積極的に推進を進めていきたIR関連の法案ですが、強い反発を受けても政府が大きく力を入れているのにはどのような理由があるのでしょうか。

インバウンド集客に絶大な効果が期待

1つにはやはりインバウンド需要の拡大があります。IRは前述の通り、どちらかと言えば日本人ではなく外国人の観光客誘致を目的とした施策です。

そのため、海外の富裕層のリゾート需要を日本のIRで確保することができれば、単なる観光名所巡りにとどまらない、非常に大きな経済効果を期待することができるのです。

MICEの誘致

もう1つはMICEの誘致です。MICEは国際会議や学会、展示会などの需要で外国人を誘致するというもので、日本が力を入れている施策の1つです。

ビジネスや接待でその場所を訪れるという理由から、通常の観光客よりも大きな消費を見込むことができるのですが、IR施設はMICEの誘致に使うコンベンションセンターなどもその一環として含まれるため、IR施設が拡充すれば、IRとMICEの一挙両得が期待できるというわけです。

税収入の増加

当たり前ですが、IRに関連した施設が拡充することで、大きな税収入を期待することができます。IRは外貨の獲得を飛躍的に増加させる可能性を秘めていますが、やはりその基盤となるのはカジノです。

マカオはカジノから得られる税収入が非常に大きく、国民に毎年10万円前後の給付金を与えています。小国であれば有り余るほどの税収をIRによって得ることができれば、回り回って社会保障や教育サービス、そして消費税などにも良い影響を与えることが期待できます。

おわりに

IRをめぐる議論は日本のギャンブル依存症問題に結びつけて紹介されることも多いのですが、そもそもIRは日本人ではなく外国人をターゲットにした施策であること、そしてカジノの大きな税収は魅力的でありながら、その複合施設がMICEの誘致や新しい観光資源となることを考慮すると、非常にメリットが魅力的な施策であることが伺えます。

IRが近いうちに日本にも登場することは確定的であるため、それに追従したサービスをいかにして提供するかが、その周辺の日本企業に求められている頭の使いどころということもできるでしょう。

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