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韓国の不買運動 いつまで続くのか?

日本旅行のキャンセルやスーパーに日本製品の撤去・・・連日、韓国で日本製品の不買運動が行われているという報道が続いています。

隣国ということもあり、日本と韓国はかねてより盛んにモノやサービスの輸出入が行われていただけでなく、観光客の出入りも頻繁な関係を築いてきました。

今でこそ日韓政府の関係悪化が象徴的に描かれていますが、実際の商品の販売にはどれくらいの影響が現れており、両国の市場にどれ程の影響を与えているのでしょうか。

今回はそんな日本製品の不買運動についての概要と、その影響についてご紹介していきます。

韓国不買運動

日本製品の不買運動は今に始まったことではなく、これまでもアジア地域を中心に散発的に各地で行われてきた、政治的なボイコットの一環です。

不買運動の概要

日本製品の不買運動は、日本政府に対して何らかの反対表明を行う際に行われる社会運動の一種で、主に国際的な輸出入における不公平を訴える際に用いられています。

古くは1970年代のタイや、さらに遡ると米国でも行われてきた歴史もあります。

ただ、不買運動が頻発している国として挙げられるのは、日本から距離の近い中国と韓国です。この2国との関係性は歴史上の問題も多く、常にシビアなものであったこともあり、定期的に不買運動や強烈な半日感情の高まりを見せることも少なくありません。

今回話題になっている韓国での不買運動もその延長線上と考えることができます。以前運動が激化したのは2013年ごろで、当時は竹島の領土問題をめぐって反日感情が高まっていたという経緯があります。

2019年の7月ごろから大きくなっている今回の不買運動ですが、その経緯としてはホワイト国の除外など、日本からの輸出品に関する問題が火種となっているとみられています。

不買運動に至った経緯

今回の日本製品不買運動の主な要因と考えられているのは、日本による韓国の貿易優遇措置撤廃、いわゆる「ホワイト国」指定から韓国を除外した問題です。

通常、兵器転用などの可能性がある輸出品目は、事前に許可を取る必要があり、それにはある程度の時間を要します。

一方、日本の指定するホワイト国として優遇措置を受けていた国々はこの許可申請の手続きを大幅にカットして輸入を行うことができます。

今回の韓国に対する優遇措置の撤廃は、韓国側への再三の注意にも関わらず不適切な対応が輸出手続きの中で行われたこと、そして徴用工問題をめぐる歴史認識の齟齬の拡大を受けてのものだと説明されています。

ホワイト国をめぐる詳細については以前にも記事を書いているため、こちらを参考にしてください。

韓国は日本のこのような対応へ不快感をあらわにし、それに合わせて国民の間でも反日感情の高まりが見られるようになっていきました。

日本製品の不買運動によって、ホワイト国除外の撤廃を訴えるのが、この運動の目的と考えられます。

不買運動の現状

不買運動が高まりを見せて1ヶ月程度が経過しましたが、その影響は単なるパフォーマンスにとどまらず、各方面へ影響をきたしていると見られます。

日本企業への影響

日本製品の不買運動を受けて、最も影響が懸念されるのは日本の製造業や小売業への影響です。

韓国へは単に製品を輸出するだけでなく、日系の小売店も数多く進出していますが、7~8月の売り上げに影響が出ているという報道も見受けられます。

韓国の聯合ニュースによると、現地に出店している衣料品の「ユニクロ」や「無印良品」、靴を取り扱う「ABCマート」、化粧品の「DHC」では、6月最終週に比べて7月4週のカード決済総額は半分以下に落ち込んだとのことです。

引用:時事ドットコム「日本製品の売り上げ急減=不買運動が影響-韓国」

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019081500843&g=int

同時に韓国では人気のある日本産ビールの輸出量も、7月は前月に比べて半分近くに落ち込んでおり、現地スーパーや飲食店に大きな影響を与えていると考えられます。

こういった不買運動が行われる際、自発的に日本製品を拒否する層の存在はもちろんですが、「みんな日本製品を買わないから私も買わない」という、消極的に不買運動へ加担する層がかなりの割合を占めることも気をつける必要があります。

そのため明確に反対の意思表示を示している人の数が少ないからといって、不買運動が日本に与える影響を軽視してしまうと、思わぬ痛手を被ることもあります。

また、韓国内で190もの店舗を経営しているユニクロは、近々ソウル中心部にある1店舗を閉店する計画があることを明らかにしています。

引用:読売新聞「不買運動影響、ユニクロがソウルの1店舗閉店へ 」

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20190808-OYT1T50251/

ただ、ユニクロを運営するファーストリテイリングの役員は「不買運動(の影響)は長くは続かない」と語っており、今回の閉店はユニクロによる韓国の消費者軽視によって生まれていた利用者減少に、今回の不買運動が重なっての判断であると見られています。

いずれにせよ、今回の不買運動は現地の消費に無視できない影響を与えており、日本企業も少なからずダメージを受けている様子が伺えます。

韓国企業への影響

一方、現地で日本製品の不買運動が続くことによって、韓国の企業にも悪影響を及ぼしているという側面もあります。

現地での小売消費が冷え込んでしまうことで、日本製品を取り扱う小売店舗や飲食店では売り上げの低下も見込まれています。日本製品は現地でも人気が高いのですが、不買運動が続けばそれを取り扱う現地の韓国系の店舗にも悪影響を及ぼします。

また、日韓政府の緊張が高まることで、韓国系の航空会社も大きな打撃を受けています。ビジネスジャーナルによると、日韓を結ぶ航空便は相次いで減便と運休を余儀なくされており、エアソウルのように日韓線を主とした航空会社は大幅な減益が予想されています。

またそれに応じて訪韓・訪観光客も減少し、両国の観光産業にも支障をきたしています。現地の韓国系ホテルはもちろんですが、日本国内に進出している韓国人向けの韓国系ホテルにも悪影響を与えるため、今年は売り上げが冷え込むことになるでしょう。

引用:ビジネスジャーナル「韓国・文政権の“反日”不買活動で、韓国企業が大打撃…日本への影響は限定的」

https://biz-journal.jp/2019/08/post_116051_3.html

終わりに

日本製品の不買運動は、一見すると日本製品の需要が落ち込み、日本の景気にも大きな影響を与えかねないボイコットのようにも思えます。

ただ、確かに不買運動は日本製品の消費に影響は及ぼしますが、その影響は韓国にも及びます。

前述の通り、日本と韓国は消費の面において互いに深い関係を築いてきた国でもあるため、不買運動は時として両国にダメージを与えることにもなります。

その結果、不買運動は日本の譲歩というよりも、韓国における消費の冷え込みによって消極的になっていくことも考えられ、長期化する可能性は低いと見ることができます。

いずれにせよ、今のところ今回の不買運動が深刻になっていく兆しは見られないと考えられるので、その影響について深く考える必要はないと言えそうです。

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