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外国人が注目の日本一国際的なリゾート地「ニセコ」

今や「日本で最も国際的なリゾート」と称されるニセコ。訪日外国人が急増し、さらにサービスを提供するのも外国人となり、ニセコの街で日本人を見かける方が珍しいとさえ言われています。

リッツカールトンやパークハイアットなどの高級外資ホテルの開業を控え、2030年度には北海道新幹線が開業予定です。勢いの衰えを感じさせないニセコですが、急激に国際的リゾート地になったことにより、地価や物価の高騰などの問題も起こってきています。
ここでは、ニセコの現状と今後の課題を解説します。

ニセコはいまや日本で最も国際的なリゾート

そもそもニセコは日本人向けの観光地でした。それがいまや日本で最も国際的なリゾート地になりました。その経緯を説明します。まず、ニセコになぜ多くの外国人が訪れているのかというと、その「雪質」にあります。

ニセコの雪はとても乾いた雪で、握っても雪玉にならない「パウダースノー」です。スキーで新雪の上を滑ってもサラサラと板の上を雪が流れていくような感じが味わえて、いくら踏んでも底付き感がありません。

それに比べ、ヨーロッパやアルプスなどの海外の雪は雪質が固く締まっています。そのためスキー初心者は滑りにくさを感じやすいです。この「雪質」の違いが多くの2000年ごろからSNSで話題を呼び、フランスを中心にイギリス、ドイツ、北欧などのヨーロッパ人から人気に火が付きました。

さらに、ナイター施設も充実しています。北海道の旬な食や、温泉なども楽しめることも人気の秘密です。

今ではニセコのリゾートホテルは、ほぼ外資系のホテルになっており、その対象は外国人でしかも富裕層がターゲットになっています。レストランや小売店も外国人をメインの客として想定されており、そのためニセコの街は日本人を探すのが逆に難しいくらい、外国人が多いことが特徴です。

ニセコの宿泊者のうち、日本人は5%と言われており、現在ではニセコの街は完全に海外の街と化してします。しかも、ニセコエリアの具知安町では2019年1月時点で外国人の住民登録者数は2,000人を超えるほど急増しています。

それほど、ニセコの街は多くの外国人が訪れているということ。この先も外国資本による別荘や、コンドミニアムの開発も次々と進められており、外国人スキーヤーや観光客以外にも外国人移住者はさらに多くなっていくことが予想されます。

急激に国際的リゾート地になったことによる弊害

前述したとおり、パウダースノーなどの影響により、ニセコの街は急激に国際的リゾートになりました。しかし、その裏では様々な弊害も生じています。その弊害を説明します。

地価や物価の高騰

海外からの流入人口が増えれば、当然地価や物価は高騰します。それにより億単位のコンドミニアムが売買されていたり、家賃が札幌よりも高騰してしまっているという問題があります。その背景には2017年ごろから海外の不動産業者が一気に参入してきたからで、オーストラリア人をはじめ、アジア圏の富裕層もニセコの不動産事業に参入し、一気にリゾート化が進められたことで、地価が高騰しました。

そのため、2018年と2017年を基にした全国の地価上昇率ランキングでも、2位の大阪府に20%以上もの差をつけて、ニセコエリアである北海道具知安町は圧倒的な1位です。

また不動産業が活発な裏で家賃が高騰してしまっているという問題も。

これは、そもそもニセコのリゾート化計画のターゲット層が外国人の富裕層なために、家賃自体が高騰しています。地元住民が住んでいるアパートは月8万円と、北海道の首都札幌よりも高騰しています。

さらに、物価もすごい勢いで上昇しており、ニセコのリゾートエリアで販売されている外国人に一番人気のメニュー「タラバ塩ラーメン」はなんと一杯3,000円という値段で売り出されています。

街で見かけるスーパーやコンビニエンスストアで販売されているお肉やアイスなどの食材は全て、海外の特大サイズ。お肉の塊4万6千円を購入していく外国人客がいたり、特大サイズのアイスをひとりで食べるために購入する外国人客がいたりと、物価の高騰に拍車をかけています。

日本企業にお金が落とされていない

前述したとおり、日本全国で地価の高騰率が1位だったり物価が高騰していることから、地元の日本企業も潤っているように予想されますが、実際はそうではありません。ニセコでは外国人富裕層向けの不動産事業が活発で、コンドミニアムや別荘への不動産投資ニーズがとても高いです。その不動産投資ニーズに応えているのは、日本の不動産企業ではなく、ほとんど外国資本の不動産投資会社が牛耳っているのが現状です。

そのため、ニセコの街は「外国人の、外国人による外国人のためのリゾート」となっており、海外不動産業者やプライベートバンクの間で、独自のネットワークがすでに形成されています。

日本の企業がそこに付けいる隙は、すでにほとんど皆無に近く、実際、ニセコ町分析による民間消費や観光業の生産額のほとんどは、外国資本に流れているのだとか。

こうした実態からも、日本企業の投資会社や銀行にはほとんどお金が落とされていません。ニセコは日本でありながら、日本人のものではない、リゾート地と化してきているのです。

地元の取り組み

外国人の増えたニセコのスーパーやコンビニでは、外国人に合わせた商品ラインナップや、日本独自の食品の英語での解説を行っています。たとえば地元のコンビニはスキーシーズンに訪れる8割のお客は外国人観光客のため、それに合わせた商品ラインナップが用意されてます。

外国人観光客は水道水を飲む文化が無いため、ペットボトルの水がよく売れたり、シリアル食品の一種であるミューズリー、トマトソース、スパムなどもよく売れるため陳列棚によく並んでいます。

また外国人観光客にはスイーツが人気で、アイスクリームやスニッカーズなどのチョコ、プリンなどが人気です。サイズは外国人観光客に合わせてビッグサイズで販売。アイスストッカーは、満タンにしてもすぐに売り切れるほどの人気だとか。

それ以外にも外国人観光客に売れている商品は麦芽入りパンの「ブリディシュブレッド」や現地の特産品である「とちおとめ」などのいちごは甘くて美味しいと外国人観光客に人気です。

現地のセイコーマートでは外国人観光客に合わせて「ホットシェフ」という店内で食品を調理するブランドを展開しています。中でも特に「フライドチキン」が人気です。さらに日本酒や日本のウイスキー、ワインも現地ではよく売れています。

ニセコの今後の課題

ニセコでは、外国人観光客は増えましたが、地元にお金を落とす仕組みがないことが課題として挙げられます。この先、リッツ・カールトンやパークハイアットといった外資系の超高級ホテルやコンドミニアムの開業も予定されています。

そのため、さらなる外資系企業の参入の波が来ることは間違いありませんが、もともと日本の観光地だったニセコが海外資本の企業だらけになってしまっては、日本としても放ってはおけません。せっかく「スノーパウダー」という良質な雪があったり、現地の美味しい旬な食材があるなどするので、日本人観光客を増やすなどの施行も必要ではないでしょうか。

また北海道新幹線の延伸により、ニセコ地区にも新駅ができる予定です。これにより国内からの観光客の増加が期待できます。元々ニセコは日本人がスキーを楽しむための観光地でした。

その土地が海外に認められ盛り上げることは良いことですが、その中で日本の企業も潤い、現地の海外投資会社だけでなく、地元にもお金を落とす仕組みを今後作っていく必要があるでしょう。

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