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ピクトグラムとは?インバウンド対策にも有効

ピクトグラムとは、簡単に言うと、人に視覚から情報を伝えるための絵文字や記号のことです。例えばトイレの男女のマークなどもピクトグラムです。言葉ではなく、ピクトグラムを案内に使うことで、日本語が分からない外国人でも情報を読み取ることができ、活用することでインバウンド対策のひとつとなります。

日本ではオリンピックの開催が近づいています(2019年11月現在)。インバウンドの訪日客が増えることが予想され、重要度が増しているピクトグラム。本記事ではピクトグラムへの理解を深め、導入するメリットを理解しましょう。

ピクトグラムとは

ピクトグラムとは一言で言うと「視覚記号」のことです。身近な例をあげると、非常口の案内の視覚記号やトイレの案内の視覚記号などです。別名「絵文字」や「絵単語」とも呼ばれます。

情報や注意を記号で表したもので、そもそも言葉の通じない国の人が、その国の情報や指示を一目でわかるように、と言う目的で作られました。現在ではピクトグラムと似た視覚記号に「アイコン」がありますが、アイコンよりもシンプルに情報がわかるようなものです。

そもそも人類は、ピクトグラムができる前から壁画や象形文字などで視覚情報を伝えていました。実はピクトグラムが現在のようなシルエットとして形作られた起源は、1920年ごろの統計学で使われたのがきっかけだと言われています。

その当時は現在の「ピクトグラム」という呼び名ではなく、「アイソタイプ」と呼ばれていました。その後1960年ごろに世界的に広まりはじめ、結果的に世界中でピクトグラムが知れ渡るきっかけになったのは、日本で開催されたオリンピックがきっかけです。

ちなみにピクトグラムの語源は、ローマ字で書くと「pictogram」になりますが、これはラテン語の「pictus(絵)」に、接尾辞「-gram(書いたもの)」が接続された造語です。「pictus」については、連結系の「picto-」になっています。

ピクトグラムの発祥と歴史

前述したとおり、ピクトグラムの発祥は日本です。1959年にIOC(国際オリンピック)総会の投票で、5年後の1964年に東京で第18回オリンピックの開催が決定します。当然、1964年には世界中から日本へたくさんの人が訪れることになります。

そこで問題となったことが、日本に来た外国人と、どのようにコミュニケーションを取っていくのかということです。当時は現在のようにインターネットを介しての翻訳機などありませんし、語学学習の情報源も限られています。

そんな中、「誰が見てもわかるマークを作ろう」と発案されたのが、ピクトグラム発祥のきっかけです。当時の日本では、食堂やお手洗いなども日本語の記載しかありませんでした。

観光に訪れた外国人にもわかるようにナビゲートすることを考えると、言葉ではなく視覚情報で情報を伝えるという手段に行き着いたのです。これは東京オピンピック専門委員会委員長だった勝見勝氏にの発案によるものです。

勝見氏は「絵で情報を伝えよう」と提案し、外国人とコミュニケーションが取れる、ピクトグラムを世に広めていくことになりました。オリンピックは世界中の人々が集まりますので、こうして世界中にピクトグラムが広がることになったのです。

ピクトグラムとアイコンの違い

ピクトグラムとアイコンをよく比べられますが、ここでは両者の違いについて解説します。まずは、情報を視覚で伝えるというコンセプトは似ていますが、そもそも図を完成させるまでの過程が両者では異なります。

ピクトグラムを作成する際はまず概念から作成し、次に視覚化、そして単純化という過程で作成されます。そのため、出来上がった絵は記号としての要素が強くなります。それに対して、アイコンは概念か作成し、次に視覚化する過程まではピクトグラムとは同じですが、次の”単純化”の過程がありません。

そのため、出来上がった記号はピクトグラムよりも複雑なものになります。これは視覚的に情報を伝えるという点においてはピクトグラムとアイコンは同じですが、行動に促すという点において、アイコンの場合はピクトグラムほど単純化する必要がないためです。

使用用途もピクトグラムとアイコンでは異なります。前述したとおり、ピクトグラムはトイレや食堂、非常階段など、街中などの人を視覚情報によって導くことが主たる目的です。

アイコンの場合は、パソコンやインターネットで、操作の目印になったり、情報を簡潔に記すために使われるものです。ですので、クリックさせるなどの意図も含まれます。

以上がピクトグラムとアイコンの違いです。似ているようで両者が作られる過程や目的は異なるのです。

インバウンド対策としてのピクトグラム

インバウンド対策としてピクトグラムを導入している店舗も多くなってきています。そもそもインバウントのために発案されたものですので、言語を超えたコミュニケーション手段としてはもってこいです。

導入している店舗は主に観光や文化、スポーツ施設、飲食店、ショッピングモールなど。特に飲食店では、ピクトグラムを導入することで、食材をインバウンド客に一目で伝えることができます。

ピクトグラムを導入するメリット

日本の店舗がピクトグラムを導入すると次のようなメリットがあります。

  • 外国人への案内がスムーズ
  • 翻訳の手間がかからない
  • ムスリムやベジタリアンに料理の材料を伝えられる

例えば、自分が海外に旅行にいった際に、言葉の通じない国だったとします。そんな時に英文字や記号で案内が書かれていると、非常に助かるのではないでしょうか。日本の店舗がインバウンド客に対してピストグラムを導入すると、これと同じメリットがあります。

また、視覚で情報を伝えますので、言語によるコミュニケーションが必要ありません。いちいち翻訳に時間をかけたりインターネットで検索する必要もなくなります。

その他、イスラム教徒やベジタリアンのインバウンド客は、食へのこだわりが非常に強いです。それにより戦争になるくらいセンシティブな問題ですので、食材の表示は重要です。そこでピストグラムで料理の材料を伝えることでこうしたインバウンド客も安心して日本で食事を楽しめます。

ピクトグラムの見直し

近年では、インバウンドを重視して、現在ある定められたピクトグラムの見直しが行われています。これは、2020年の東京オリンピックに向けてはもちろん、これまでもインバウンド客への対応のとして2017年にも見直しが行われてきました。

端的にどういったことを見直しているのかというと、「よりわかりやくすインバウンド客に対して混乱を招かないような記号」に変更するということ。

例えば、温泉マークのピクトグラムは日本人から見ると、なじみも深いため温泉のマークに見えますが、インバウンド客からすると、食事の温かいマークにも見えます。このような誤解を招かないために定められたピクトグラムの見直しが行われているのです。

まとめ

ピクトグラムについて、意味や語源、インバウンド対策にどのように使うのかなどをお伝えしました。

ピクトグラムが日本発祥であるということを知らなかった人も多いのではないでしょうか。そもそも1964年の東京オリンピックがきっかけで発案されましたが、再度2020年の東京オリンピック開催を機に必要とされています。

また、オリンピックで訪れるインバウンド客はもちろん、普段日本に観光に訪れるインバウンド客に対してもピクトグラムは有効な情報伝達手段です。

外国人と日本人がスムーズなコミュニケーションの手段として、言語の必要がないピクトグラムは今後ますます需要が高まりそうです。

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