
日本は世界でも祝日休みが多い国の1つとして紹介されることが多く、ゴールデンウィークのような祝日が連なることによって生まれる長期休みや、正月休みのような仏教国ならではのお休みもしっかりと確保されています。
各国にはそれぞれの祝日があるものですが、ソンクラーンはタイで親しまれている旧正月のことを指しており、この期間は連休となるため、それを利用して海外旅行へ出かけるタイ人も少なくありません。
今回はそんなソンクラーンがいつどのように、そして訪日タイ人向けにどのような施策を行っていけば良いのかについてご紹介していきます。
Contents
ソンクラーンとは
ソンクラーンは、タイにおける旧正月の到来を祝うお祭りで、毎年4月13日から15日にかけて行われます。
タイの旧正月
日本では旧正月を祝う習慣はあまりありませんが、東アジア・東南アジア地域では旧暦での正月を祝う慣習の方がポピュラーな地域の方が多いものです。
例えば中国も2月には爆竹を鳴らすなどしながら派手に祝う文化がありますが、タイでもお互いに水を掛け合う伝統的な風習が、今でも続いています。
ソンクラーンの時期にタイへ赴くと、各地で水を掛け合う様子を楽しむことができ、お互いに水を掛け合いながら正月の到来を祝う体験もすることができます。バンコクの水掛祭りは特に賑やかなため、観光局でもその様子が紹介されています。
参考:Amazing Thailand「ソンクラーン(バンコク)」
国外へ旅行に出かける人も
正月といえば日本では帰省が行われるシーズンでもありますが、タイ人にとってはソンクラーンも帰省イベントの1つになっています。そのため、街中は正月らしく閑散としていることも多く、活気あるタイの姿を知っていると、その変貌ぶりに驚く人もいるかもしれません。
また、単に帰省するだけでなく、タイではソンクラーンの時期の連休を利用して、海外旅行に出かける人もいます。この辺りも日本の正月と似たような過ごし方ですが、日本は1月前後にホリデーシーズンが展開されるのに対し、タイでは4月に正月休みが行われるのが特徴です。
海外旅行が盛んになりつつあるタイ
また、タイは経済発展が進み、航空機などの価格が下がっていることもあり、タイを訪れる人が増えているだけでなく、タイから海外へと出かけるケースも増加傾向にあります。
訪日観光客は増加
特に日本はタイ人にとってもポピュラーな観光地のひとつで、年々訪日タイ人の数も増えてきています。
2018年には110万人以上のタイ人が日本を訪れ、史上初めて訪日タイ人の数が100万人を突破した年でもありました。右肩上がりでその数は増していることから、2019年もさらに記録を上回ることが予測されているだけでなく、2020年には東京オリンピックを控えているため、さらなる増加も見込まれます。
参考:Fun Japan Communications 「タイ人インバウンドの特徴|FUN! JAPANアジア訪日外国人観光客データ」
タイ人が日本に求めているもの
上の参考データをいてみるとタイ人が日本を訪れている理由としてはやはり観光地を巡ったり、テーマパークで遊びたいと言ったニーズが大きい様子が伺えます。
タイ人に人気の観光地は東京や千葉ですが、これは浅草や上野、渋谷などで観光名所を見て回り、ショッピングをしつつも、千葉にある東京ディズニーリゾートで遊ぶというプランが定着していることがうかがえるデータです。
大阪や京都もタイ人には人気ですが、これもまたUSJや大阪市内の観光スポット巡りやショッピング、そして京都で伏見稲荷神社や金閣寺など、歴史的な名所を楽しむことが目的であるとわかります。
特にタイは日本以上の仏教国ですので、日本の仏教文化に興味を持っている人も少なくないはずです。
旅行は団体ではなく個人旅行で訪日することの方が多く、有名な観光スポットの訪問や、ショッピングに多くの時間を費やす傾向があると推測されます。
また、訪日中の滞在期間は4日から1週間程度がメジャーであるため、ソンクラーン+休暇という使い方で日本を訪れていることも考えられるでしょう。
ソンクラーンに向けて行っておきたい施策
最後に、ソンクラーンで日本を訪れているタイ人に向けて、積極的に展開していきたい施策についても考えていきます。
4月までに積極的なプロモーションを
1つは、ソンクラーンの季節に入る4月までには、タイ人向けのプロモーションを積極的に展開しておきたいということです。
近年はタイ人向けの日本の観光ガイドや、タイ語に対応した日本の観光局の案内が充実してきたこともあり、公式の日本ガイドを見て訪れるタイ人も多いのですが、タイでも日本と同様にスマホが普及を初めており、日本に関する多くの情報を、SNSを通じて手に入れている様子も散見されます。
積極的にタイ人向けのプロモーションを、SNSを通じて展開していくことで、高い訴求効果を期待することもできるでしょう。
そして、ソンクラーンに突入する1~3月の季節は、特にタイ人が日本に関する観光情報を積極的に集めている時期でもあります。
この時期にタイ向けのプロモーションを集中させ、効率よく自社の紹介をタイ人に向けて行っていけば、高いパフォーマンスを発揮することも可能です。
タイ語対応をこの時期のみ拡充するのも有効
タイ人はタイ語を母国語とするため、英語や中国語では彼らが理解できないということもしばしばあります。
そのため、タイ語がを使うことができるスタッフを雇ったり、タイ人スタッフを自社で雇い入れることで、効果的なプロモーションを展開していくようにすると良いでしょう。
ソンクラーンの時期だけで良いということであれば、専門学生や大学生など、タイ人留学生を期間限定で採用し、受付や店舗スタッフ、サポートセンタースタッフとして活躍してもらうことも重要です。
年中タイ人向けのスタッフを展開しておくことはコストパフォーマンスに難があるかもしれませんが、4月のソンクラーンの時期にタイ人旅行者が増えるとわかっていれば、限定的なタイ人スタッフの導入も行いやすいはずです。
おわりに
東南アジアの観光客は現在増加傾向にあるため、彼らに向けた施策を積極的に展開していく必要性は大きいのですが、それぞれの国で言語も慣習も異なるため、最適化された施策を施すのは難しいところでもあります。
各国の文化をしっかりと理解し、自社サービスや商品を消費する観光客に最適なプロモーションを展開していくようにしましょう。
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