

中国人観光客が増えている中、様々な店で「ユニオンペイ使用可能」の看板を見ることが増えてきています。
日本でも三井住友カードなどが、ユニオンペイカード(銀聯カード/ぎんれんカード)を発行し始めて、国内でも浸透してきている現状です。
ユニオンペイについて知識を深めたい人に向けて、今回はユニオンペイの特徴やメリットデメリット、利用時の注意点について解説していきます!
Contents
ユニオンペイの特徴

ユニオンペイで利用するユニオンペイカードは主に中国で流通しているクレジットカードです。
ユニオンペイカードで押さえておきたい特徴は以下の3つ。
- 無審査の即日発行
- 決済と口座引き落としが同時
- 海外で現地通貨を引き出せる
日本で流通しているクレジットカードとの違いが分かるので、頭の片隅にでも入れておきましょう。
無審査の即日発行
日本のクレジットカードは審査に申込み、支払い能力がある人のみ発行できますが、ユニオンペイカードは審査無しで即日発行可能です。
中国国内のほとんどの銀行で口座開設の手続きをするだけなので、すぐに利用できます。
日本人の場合はパスポートと長期滞在ビザ、電話番号さえ用意していれば、すぐに発行してもらえるでしょう。
日本のクレジットカードのような審査がないのが、日本のクレジットカードとの大きな違いではないでしょうか。
決済と口座引き落としが同時
ユニオンペイカードは厳密にいうとクレジットカードではなく、デビットカードです。
クレジットカードは翌月に請求されますが、デビットカードは決済と同時に口座からお金が引き落とされます。
つまり、使用すればリアルタイムで口座から引かれるということです。
その場で口座から引かれるということは、預金残高以上の買い物ができないということになります。
クレジットカードとは違い、デビットカードはポイントが貯まりませんが、中国のほとんどのお店で簡単に決済ができるのは非常に便利なポイントでしょう。
海外で現地通貨を引き出せる
ユニオンペイカードを利用すれば、海外でも現地通貨で現金を下ろすことができます。
また、中国国外で使用する場合、外貨両替手数料が1~2%減免されるのでお得に現金を調達可能です。
税金の払い戻しもユニオンペイカードを通して手続きできるので、頻繁に海外旅行をする人は1枚でも所持しておくと良いでしょう。
日本でユニオンペイカードを発行する方法

ユニオンペイカードは中国で発行することも可能ですが、日本でも三井住友カードで作ることができます。
三井住友カードでは三井住友銀聯カードとANA銀聯カードの2種類を発行することができ、高校生を除いた18歳以上なら誰でも申し込むことが可能です。
ただし、ANA銀聯カードに関しては、ANA VISA/マスターカード、ANA VISA Suicaカード、ANA TOP&ClubQ PASMO マスターカードを所持している人のみしか発行できません。
三井住友カードが発行するユニオンペイカードはショッピング専用で、10~80万円の利用枠があります。
更新時に手数料はかかりますが、入会手数料や年会費は無料です。
三井住友銀聯カードの4つのメリット
三井住友銀聯カードのメリットを紹介します。
メリットは以下の4つです。
- 日本の銀行口座から引き落とされる
- 家族カードを発行できる
- コールセンターが日本語で対応してくれる
- 中国の日系ホテルで優遇してくれる
三井住友カードで発行するとメリットがたくさんあるので、あらかじめ中国に出発する予定がある人は、日本で発行しておくことをおすすめします。
日本の銀行口座から引き落とされる
三井住友銀聯カードで買い物をすると、自動的に日本円に換算され、その場で日本の銀行口座から引き落とされる仕組みになっています。
通常のクレジットカードは、現地通貨から日本円に換算され、その後引き落とし日に口座から引き落とされる仕組みです。
そのため、支払いまでに時間差が発生することから、頻繁に中国に行く人はお金の管理が難しいかもしれません。
三井住友銀聯カードを利用すれば、リアルタイムでお金が引き落としされるので、いくらお金を使ったのかすぐに確認できるので便利です。
家族カードを発行できる
家族の中で1人でも三井住友銀聯カードを所持していれば、家族カードを発行することができます。
子どもの留学や両親の旅行で簡単に持たせることが可能です。
日本にいる間でも家族が、中国でいくら使ったのか確認できるので安心でしょうね。
コールセンターが日本語で対応してくれる
買い物中のトラブルが発生したときは、コールセンターに連絡すれば日本語で対応してくれるのも大きなメリットでしょう。
中国国内から95516の番号に掛け、「In Japanese please」など、「日本語でお願いします」という意味の英語を話すと、日本語で対応してくれますよ。
トラブルが起こっても代わりに対応してくれるので、非常に便利です。
中国の日系ホテルで優遇してくれる
三井住友銀聯カードを持っているだけで、中国の日系ホテルが優良料金で利用できます。
- オークラガーデンホテル上海
- ホテルニッコー上海
- ホテルニッコー天津
- ホテルニューオータニ長富宮(北京)
- ホテルニッコー無錫
- ホテルニッコー大連
上記のホテルでは、ラウンジやジムが利用できる特典がついてくるので、この特典は使いこなしたいところですね。
三井住友銀聯カードの4つのデメリット
三井住友銀聯カードには嬉しいメリットがたくさんありますが、一方で残念なデメリットもあります。
三井住友銀聯カードに限らず、全てのユニオンペイカードに該当するデメリットです。
- サインと暗証番号の両方が必要
- キャッシングが利用できない
- 分割・リボ払いができない
- ポイント還元率が低い
クレジットカードと異なる部分が、デメリットにもなってしまうようです。
サインと暗証番号の両方が必要
ユニオンペイカードの特徴でもあるのですが、決済時にサインと暗証番号の両方が必要になります。
クレジットカードであれば、サインか暗証番号どちらかで良いのですが、ユニオンペイカードは両方必要なのです。
暗証番号を忘れがちな人は、スマホのメモ機能などを使って忘れないようにしましょう。
キャッシングが利用できない
ユニオンペイカードはクレジットカードではないので、中国のATMでキャッシングを利用することはできません。
確かにユニオンペイカードは便利ですが、ときには現金も必要です。
必要最低限の現金を用意しておくか、海外用のキャッシングカードを作っておくと良いでしょう。
分割・リボ払いができない
ユニオンペイカードはデビットカードなので、当然分割・リボ払いはできません。
一括での支払いのみなので、予算に合わせて残高も多めにしておきましょう。
残高以上の支払い金額の場合はエラーが生じて、決済できないので注意してください。
ポイント還元率が低い
三井住友銀聯カードを利用するとワールドポイントが付与されるのですが、残念ながら1,000円につき1ポイントしか加算されません。
■参考:三井住友カード 三井住友銀聯カードhttps://www.smbc-card.com/nyukai/card/ginren.jsp
中国で使えるクレジットカードが少ないので、ポイントが貯まる決済方法であることはありがたいのですが、還元率が低いのが残念なポイントです。
わずかでも貯められることに喜びを感じるか、1万円買い物しても10ポイントしか貯まらないことを残念に感じるかは人次第でしょうね。
ユニオンペイカード申込みの2つの注意点

ユニオンペイカードを申し込むときに頭に入れておくべきことが2点あります。
- 更新手数料がかかる
- 日本ではほとんど役に立たない
三井住友銀聯カードを発行する際は気を付けましょう。
更新手数料がかかる
発行手数料や年会費は無料なのですが、カード更新時に手数料が発生します。
本会員は税込1,080円で、家族会員は税込540円です。
■参考:三井住友カード 三井住友銀聯カードhttps://www.smbc-card.com/nyukai/card/ginren.jsp
人によっては更新手数料が高いと感じるでしょうから、お金が発生することを把握した上で発行しましょう。
日本ではほとんど役に立たない
日本でもユニオンペイカードを使える店は増えていますが、正直日本で使うメリットはほとんどありません。
日本でキャッシュレス決済をするのであれば、クレジットカードやQRコード決済を利用した方がポイント還元率も高くお得だからです。
ほとんど中国でしか活躍しないため、中国に行く回数が少ない人は、更新手数料が無駄になる人もいるかもしれません。
まとめ
ユニオンペイは中国に頻繁に行く人にとってはとても魅力的な決済方法でしょう。
特に三井住友銀聯カードを持っていれば、海外旅行で役立つメリットがたくさんあります。
日本で簡単に発行することができるので、これから長期間中国に滞在する人や頻繁に中国と日本を行き来する人におすすめですよ。
ユニオンペイを使いこなして、快適な中国の旅にしましょう。
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