WeChatは危険なの?安全な中国向けマーケティングの方法!

WeChat(ウィーチャット) は中国で主流となっているSNSです。メッセンジャーアプリで有名ですが、最近はWechat Payと呼ばれる支払いサービスも開始され、中国に住む人たちの生活の一部になっているほどです。日本で言うLINEに近い存在といえばわかりやすいでしょうか。

 そんな利便性の高いWeChatですが、情報管理の厳しい中国において、政府の監視下に置かれています。プライベートな通信が全て監視されていると聞くと、日本との勝手の違いに少し戸惑いを覚えてしまう人もいるかもしれませんが、一般に普及している以上、使い方がわかれば必要以上に警戒をする必要はありません。

今回はそんなWeChatを利用する危険性、安全な使い方を解説しながら、WeChat上のマーケティング方法を紹介します。

WeChatの自由度の低さ

WeChatは中国で最もポピュラーなSNSとなっていて、国内におけるFacebookメッセンジャーやLINEとして広く普及しています。

ただ一方で、WeChatはその他のSNSと比べると自由度が低く、使いづらさや息苦しさを感じていると言う声も少なくありません。その大きな理由としては、中国政府による検閲が行われている点にあります。

中国政府による検閲 (NGワード)

WeChat内で行われている検閲は、一般的なSNSでの利用規約やNGワードよりも厳しく、取り締まりが迅速かつ活発である点が特徴です。

まず第一に、 WeChatは365日24時間、いかなるアカウントのメッセージも監視しているとされています。中国語話者のユーザーが圧倒的に多いため、中国語のメッセージは全て当局によって監視されていることはもちろん、ユーザー数が増えた現在では英語や日本語といった外国語も、検閲の対象となっていると考えるのが妥当です。

また、黄・賭・毒と呼ばれる3つのテーマについては特に取り締まりが厳しいとされています。黄とはポルノ、賭はギャンブル、毒はドラッグのことを指しており、これらに関わるメッセージの送受信があった場合、直ちにBANの対象となってしまう恐れもあります。

こういった検閲は機械学習や何らかのプログラムを使って摘発しているだけでなく、膨大な人員も投じて行われているとされているため、NGワードやそれに付随する会話はもれなくアカウント凍結などの措置が行われると考えておきましょう。

あるいは、当局の脅威となるような発信力を、一般ユーザーが持つことも規制の対象となり得るとされています。例えば数千〜1万人の友達を登録している、スパムの共有を仕切りに促す投稿を頻繁に行う、モノの売買に関わる投稿を仕切りに行うなど、個人の連絡としては明らかに違和感のあるアカウントには何らかの措置が施される可能性があります。

中国国内で許可されており、かつユーザー数の多いSNSはWeChatのみとなっているため、当局はWeChatの管理に力を入れることでインターネット上の治安の維持に努めています。ただ上のような取り締まりの例を見るとわかるように、毎日のたわいないやり取りや待ち合わせの時間決めに使うといった使用方法であれば、LINEなどと変わらずに用いることが十分に可能です。

むしろ悪質なスパムや他人を不快にするような投稿は全て検閲の対象となるため、人によってはWechatの方が日本で使われているSNSよりも勝手が良いと感じる人もいるかもしれません。

国に管理されているとはいえ、健全な使い方であれば特にお咎めはないのがWechatです。

プライバシー設定について

このような中国当局の監視をWechat上で免れる方法はありませんが、FacebookやLINE同様、第三者のユーザーからのプライバシーはWechat内の設定で十分に管理することができます。流石に10億人を超えるユーザー数を有している企業だけに、プライバシーポリシーに関しても他のサービス同様のクオリティとなっています。

■参考 Wechat プライバシーポリシー https://www.wechat.com/ja/privacy_policy.html

個人のメッセージを監視しているのはあくまでも国家であり、他の不特定多数のユーザーや企業が簡単に覗き込めてしまうようなサービスではありません。そのため、ビジネス目的でのやり取りであっても、別の競合他社などに盗み見されてしまう心配は必要ありません。

マーケティングでの利用法

WeChatは悪質商法に当たるようなものでなければ、マーケティングに活用することもできます。

申請を行うことでサービスの中で使用できる「公式アカウント」を開設可能で、これは日本からでも作成することができます。

日本企業はどう進出するか

認証のプロセスはやや長く、住所や代表者の氏名といった登記簿抄本の情報記入、パスポート情報、口座情報といった個人情報の入力が必要となっています。また、開設には中国国内の法人である必要があり、日本からの申請には現地の代理店を介する必要もあります。

登録は少し面倒かもしれませんが、一度公式アカウントを開設することができれば、月に4回、自分のアカウントをフォローしているユーザーに向けて、お得な情報などを一斉に送信することができます。

公式アカウントのライセンスを取得しておくことで、よっぽど悪質でない限りはある程度の数のフォロワー数を抱えていても当局に目をつけられる心配もなく、PRのような文面も大目に見てもらえる効果も期待できます。

また、このタイプのアカウントを取得しておけば、WeChat Paymentという独自の決済サービスも利用可能になります。このサービスはいわゆるQRコード決済の一種ですが、一般の利用登録はWechatユーザーなら誰でも行える一方、決済システムをビジネスへ導入するには公式アカウントの解説が必要になります。

中国人のインバウンド需要を見据えている場合、すぐには導入せずともあらかじめ公式アカウントを作っておけば、迅速な決済サービスの提供ができるようになるため、早いうちから解説をしておいて損はないでしょう。

ターゲットとなるユーザーへのアプローチの方法は?

WeChatはSNSですから、やはり公式アカウントとはいえフォローしてくれているユーザーとのコミュニケーションを大切にするアプローチが重要になるでしょう。

過度な商品の押し売りは検閲の対象となりかねませんが、セール情報の送付やユーザーからのリクエストの受け口とするのが有効です。

また、すでに発信力のある現地のインフルエンサーと協力しながら、ターゲットに合わせたプロモーションを行うことも効果的です。WeChatはその性質上、そこから新規ユーザーを確保することは難しいのですが、現地の様々な媒体で活動するインフルエンサーを頼れば、迅速かつ容易に広告効果を得ることができるでしょう。

まとめ

日本で主流となっているSNSと比べてWechatは非常に規制が多く、自由度は低いものの、裏を返せば安全性が高いと言えます。また、何よりWechatは中国国内において圧倒的なシェアを誇るメッセンジャーアプリです。このアプリ無しに中国国内でコミュニケーションをとったり、現地人と連絡を重ねることは難しいものです。

上記の様なWechatを利用する上での注意点、危険性を予め知っておくことで、中国向けマーケティングをより安全かつ有効に進めることが可能となるでしょう。

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