越境ECって何?メリット・デメリットは?

越境ECとは、通信販売サイトを通して行う国際的な電子商取引(EC)のことです。
訪日外国人が日本で買い物をして帰国後、越境ECで日本の商品を購入することが出来、
その結果継続した購買が可能となり、口コミによるさらなる消費も見込むことができるメリットがあり注目を集めています。
外国人を顧客とする越境ECですが、国によって日本のECに求められるニーズや輸出額は異なるものです。越境ECを利用する外国人は、日本のECに何を求めているのでしょうか。
この記事では越境ECの市場規模はどの程度なのか、またメリットや問題点は具体的には何が挙げられるのか、中国への越境ECについても解説します!

越境ECの市場規模

国境を越えて商品の売買が行われる越境ECは、国内ECと比べてはるかに大きな市場を形成しています。
世界のEC市場規模は2016年時点で既に2800兆円を越えており、2020年には越境ECの市場規模は100兆円を超えると試算されています。
■参考
ecc Lab
【世界】2020年、世界の越境EC市場規模は100兆円へ
https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/42597
また越境EC利用者は2014年時点では3億人にとどまっていましたが2020年にはその3倍にあたる9億人になるとされ、年平均約15%の成長率を続けていくとも見込まれています。
■参考
世界のEC市場は依然として拡大傾向、越境EC市場規模は2020年に1兆ドルに迫る
https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/53423

国内のEC市場規模について

経済産業省が発表している統計によれば、日本国内のEC市場規模は全体で16.5兆円、伸び率は9.1%となっており、物販に限るとその規模は8.6兆円、伸び率は7.5%となっています。
■参考
平成29年度
我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 (電子商取引に関する市場調査) 報告書
https://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180425001/20180425001-2.pdf
比較的ECが浸透しづらいと言われている日本でも、徐々にECによる消費が活発になってきている様子がこのデータから見て取れますが、越境ECの抱える100兆円市場の規模と比較すると、16.5兆円という日本市場の規模が霞んでしまう印象は免れません。
2800兆円の市場と接点を持つ巨大な可能性を持っているのが、越境ECの持つ最大の魅力と言えるでしょう。

越境ECのメリット・問題点


そんな大きな可能性を持つ越境ECですが、国内向けECとの違いやメリット、そして問題点はどのようなところにあるのでしょうか。

越境ECのメリット

越境ECの最大の魅力は、やはりその巨大なマーケットです。日本ではわずか1億人前後の消費者に向けて商売を行わなければいけない一方、ターゲットを全世界にシフトした場合、その数は70億人にも登ります。
もちろん70億人全員がインターネットユーザーであるとは限りませんし、全ての人を対象とした商品販売を行うことは不可能に近い為、実際の数はもう少し少ないかもしれません。しかしそれでも、日本という小さい島国を超えたマーケットで勝負できるチャンスがあり、大きな成長の可能性を秘めているということは確かです。
日本ブランドを効果的に活用できるのも越境ECの魅力の1つです。メイドインジャパンブランドは日本人にとっても信頼の証として機能しますが、それ以上に海外での評判が高いことも無視できません。
インバウンド需要は現在最高潮に達していますが、日本の円が安くなっているだけでなく、信頼性の高い日本の製品を確実に手に入れるために周辺諸国からやってきているというケースも少なくありません。
中国人による爆買い消費もそれを端的に表す現象であったとも言え、日本製品の需要が特に高い今の時期は、越境ECを始める絶好の機会であるとも言えるでしょう。
最近では一般的なECサイト作成サービスにおいてもデフォルトで越境EC向けのシステムが導入されているケースを散見する様になりました。
国をまたぐとはいえ手軽に始めることが可能になっていることは覚えておいて損はないでしょう。

越境ECの問題点

一方、越境ECを始める上で覚えておかなければならない問題点もあります。1つは取り扱う商品についての問題です。
物品の取り扱いは国によって異なるため、物によってはその国への輸出が禁止されていたり、正規の手続きや行政の検査を受けなければ販売できないということもあります。
果物や生肉、酒類や医薬品など、規制に引っかかりやすい品目を扱う場合には事前に販売先の法律や日本の輸出に関するルールをチェックしておくようにしましょう。
海外に商品を販売するということは、外貨決済や言語の問題もあります。1つの国に販売先を絞るのであれば問題ないかもしれませんが、複数の国に対応させるという場合は地域に合わせた決済方法や言語によるサイト案内を充実させる必要があります。
あるいは輸送コストも国外へ販売する際は高額となってしまうため、相応のブランディングを行うか、送料を抑えられるよう施策を用意しておくことが大切になります。

中国への越境EC


越境ECの中でも特に注目を集めているのが中国市場です。世界最大の人口を誇り、急速にIT化が進んだことで、中国国内からの越境EC利用者はその数・消費量ともに最大規模となっています。

国別の越境EC利用率について

越境EC市場が活発なのはアジア太平洋と言われていますが、日本からの輸出が特に多いのが中国・米国の二国です。
経済産業省のデータによると、2017年の米国消費者による日本からの購入額は7,128億円で15.8%の増加、中国に関しては1兆2,978億円で、前年比25.2%の増加となっています。両国の購入額を合わせると2兆円を超え、この二国との取引だけでも2兆円のマーケットとなっていることがわかります。
最近では東南アジアから日本への観光客も増え、日本文化や日本で販売されている製品に触れる機会も増えたことで、東南アジア諸国からの消費も増加傾向にあります。それでも米中の消費量に比べるとその額は小さいものであるため、注目度としては上記の二国が大きいと言えるでしょう。

越境ECを考える上で中国が重要な理由

中国の越境EC消費は、日本にとって特に大きな意味を持っています。まずアメリカとは異なり中国は隣国であるため年間の訪日観光客数は比較になりません。
2017年に訪れた外国人観光客の数は2,869万人を記録し、そのうちの735万人は中国からの観光客です。
■参考
ライブ通訳
訪日外国人の割合は中国が一番多い?出身国に合わせた対応方法
https://live-tsuyaku.jp/hounichigaikokujinn-wariai/
日本での直接消費だけでなく、彼らがリピーターとなって中国へ帰った後も同じ商品を購入するということになれば大きなビジネスチャンスになります。
彼ら向けに越境ECを展開することができれば、観光客に依存することなく安定した販路を中国に獲得することができるでしょう。
加えて中国は欧米と比べて移動距離も短く、流通が比較的整った国でもあります。充実したサービスを活用すれば低リスク・低コストでの越境ECも可能となるでしょう。

まとめ

日本に比べて巨大なマーケットと伸びしろを抱えているアメリカと中国ですが、中国のポテンシャルはアメリカを凌ぐものがあります。
特に中国は最近インターネットの普及が始まったばかりで、すでにインターネット普及率80%のアメリカ以上の市場規模を獲得しているのにも関わらず、普及率は未だ50%にとどまっています。
中国は、今後ますます越境EC消費を拡大していくことになるでしょう。

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